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あがり症克服のための催眠療法 その3 心理分析的な治療法 1

『あがり症克服のための催眠療法 その2』で、大別すれば二つの解決方法があると述べました。①心理分析で心の葛藤を解決することを目的とする方法と、そこに直接には触れないでとにかく②心と身体が一体になれるようにする方法です。

②の心と身体が一体になる方法はメンタルトレーニングなど自分一人でもできるし、集団でもできます。あがり症克服の会や話し方教室などでのトレーニングもこちらの部類に入るでしょう。

でもあがり症といってもその背景にある内面の問題の根が深くなるとハウツウ的な解決方法が通用しなくなります。その人全体の生き方、あり方が変わらないとあがり症自体も良くならない場合があるのです。その時には根本から直していくような感じで取り組む必要があって、そのやり方は上記②の、心理分析で心の葛藤を解決する方法の部類に属します。

当相談室はあがり症の場合でも個別の心理療法がメインです。問題が軽い人も、その根が深い人も同様に個別の心理面接でその克服に取り組んでいます。その中には来談された方の心が変化するべく時が熟していてタイミングが良い場合や、問題の根が浅い方などには、一回ないし数回の面接で良くなったり、克服へのきっかけをつかんで後は自分一人でやっていける人がいます。また、長期にわたって根気よく面接を重ねてそれを克服していかれる方もいます。

本格的な心理療法となるとカウンセラーに手伝ってもらいながら、そのあがり症の背景にある問題に向き合い広く深く掘り下げていくことになるので時間もかかります。でもその分根本から変化するので、ありのままの自分に自信を持ってのびのび生きていけるようになります。もちろん再発の可能性も少なくなるわけです。

とても大事なことですが、心理分析で心の葛藤を探っていくといっても、無理やりそれを行うわけではありません。個別の心理面接の実際では個々のクライアントの心のペースを基本に歩んでいくことになります。心の問題は理屈だけではないので、それをクライアントとカウンセラーとが受け止められる範囲で腹から納得しながら歩んでいく必要があるのです。

そのようにして、あがり症や社会不安障害(対人恐怖症)などで苦しみ悩んでいる方々と個別の心理面接に取り組む中から、人前でやること(あがり症やスピーチ恐怖症その他)で悩んでいる方に共通した心の動きやその特徴として見えてきたものがあります。それをこのブログに「あがり症克服のコツ 1~16」としてまとめてみました。

心理面接では短期で終わる方から長期にわたって取り組んで行かれる方まで居られると言いましたが、そんな中でクライアントと話し合ったり、共に考えたりしたことの中に本当に役立つ貴重なものがあるのです。上滑りなハウツウものにならないように、本質をふまえながら、それらが他の悩んでいる人の役に立つようにしていきたいものです。



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# by osaonoda | 2011-06-08 17:26 | あがり症

facebook催眠心理研究会 リニューアル!

催眠に興味を持つ方であればどんな立場の人でも交流可能なコミュニティになれば良いなと思って、フェイスブック上に「催眠心理研究会」を開設しています。

今現在、催眠や催眠療法に関するオープンな機関はなかなか見あたりません。それぞれが垣根に覆われた狭い範囲での工夫や実践を行っているのが実状のようです。

それに催眠は、例えばネット上で最近目立つものをとり上げてみても「退行法」「インナーチャイルド療法」「前世療法」「NLP」など様々な心理技法と併用されています。けれどもそこでは催眠自体はそれらの療法の背後に隠れてよく見えません。また、催眠自体による治療効果を強調する所では、催眠の魔術的な側面が強調されていてかなり怪しげか、単純にリラクゼーション効果を強調している位です。

ところでこの催眠ですが、「催眠」という言語自体はほとんどの人が知っている言葉でしょう。けれども催眠状態になんで入るのか?という素朴な疑問さへ、遙か昔から今現在までさまざまな「説」はあるものの実はハッキリと理論化されていないのです。そのせいかどうか、催眠にはなにか不思議で怪しげだったり、古くさいイメージがつきまといますね。それがあるから催眠の存在意義があるのかも知れませんが。

この「催眠心理研究会」では時代の流行や風潮に影響されない、催眠や「催眠自体の本質(理論)」をシッカリと見抜いていくことと、その本質をわきまえた上でより「高度で適切な催眠療法や催眠技法の工夫と実践」とを車の両輪として、催眠に興味を持つ人がより良くそれを活用できることを目指します。

なんて格好つけて書きましたが。でも、やっぱりおもしろくて為になる会でないと話しになりませんよね。ぜひそんな会になるよう盛り上げたいものです。

Facebook催眠心理研究会

# by osaonoda | 2011-05-13 21:49

あがり症克服のための催眠療法 その2

このブログの『あがり症克服のコツ』で何度か述べてきましたが端的に言うと、あがり症は心の内で葛藤が起こっているためであり、思いを一つに決められずにいるために起こるのです。

心の内が思いを一つに決められずにいるのでそれを受けた身体は当然身動きとれなくなっているわけです。

あがった状態はその当人にとって、とても苦しいうえに後にはそうなってしまった自分が穴があったら入りたいくらいに恥ずかしく情けなく思えてしまう辛い症状です。でもそれは実は身体の罪ではないのです。

身体は常にとても素直なものなのです。その素直な身体の側から言わせれば、あがった状態は、心の側の一つに決められないという葛藤状況を身体がそのまま素直に受け止めているがために、身動きすることはできないという自然な反応であるわけです。

心が一つに決まっていればそれにつれて身体は素直にそう動くのが自然の摂理です。

ですからあがり症を克服するためにはカウンセリングなどの心理療法で直接その心の葛藤を心理分析したりして葛藤状況を解決すれば心が一つになり自然に心身一如になれるのであがり症も克服できるわけです。

また直接に心の内の葛藤状態にアプローチするのでなくても前の章の『あがり症克服のための催眠療法 その1』で述べたように、催眠療法やメンタルリハーサル法などを用いて、人前に立ったときに心が葛藤がしなくなるか、または心の内の葛藤を乗り越えるかして心と身体が一体になる、心身一如の状態になれるようにすればよいわけです。

『あがり症克服』のためにさまざまな解決方法が言われていますが、大別すれば上記の二つの解決方法①心理分析で心の葛藤を解決することを目的とする方法とそこに直接には触れないでとにかく②心と身体が一体になれるようにする方法のどちらかに当てはまるのです。

そして①の心理分析で心の葛藤状態を解決すれば、おのずから心身一如になっていくわけですから、結局は両者ともに心身一如を目指した手法といえるのです。



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# by osaonoda | 2011-04-03 02:49 | あがり症

あがり症克服のための催眠療法 その1

あがり症克服に催眠療法を用いる場合に、潜在意識に働きかけることが役立つとか様々な説明がなされています。でもそんな理論などは持って回って後から付け足したへ理屈に近いものなのです。

端的にどうして役立つのかといえばそれは、心と身体が一体になる、心身一如の状態を作り出すのに催眠療法やメンタルリハーサル法が有効だからです。

スポーツでも人前でのスピーチでも音楽の演奏など何事にもいえることですが、心と身体が一体になって活動する事でその人の持つ最大限の能力が発揮できるのですから。

# by osaonoda | 2011-02-14 17:31 | あがり症

催眠心理研究会のホームページをリニューアル!

催眠に特化したホームページ「催眠心理研究会」のリニューアルしました。催眠や催眠療法に興味のある方、ぜひお立ち寄りください!

来年以降に開催予定の中級上級者向けの実力アップのための「催眠技能研鑽講座」の案内もアップしてあります。今現在すでに催眠に関連する分野に携わっていて、でもそれに飽きたらずより良い催眠技能を向上させたい方。またそれぞれの立場の垣根にこだわらないで自身の催眠技能のよりいっそうの向上を目指したい方の参加を募集しています。

最近私なりの催眠理論を確立した感もあるのですが、かなりシンプルなその理論を元に催眠をみていくと催眠全体が見通しやすくなり、全ての催眠現象が納得いくようになります。また催眠自体の本質もよくわかるようになってくるので表面的なものに振り回されないで、上手に催眠技法用いることができるようになります。

また催眠に関する情報交換場所としてfacebookページ催眠心理研究会も開設しました。例えば心理療法で催眠を用いている方で自分の寄って立つ派などにこだわらないで、より催眠に関する勉強を深めたいと望む方の相互交流や情報交換の場です。

# by osaonoda | 2010-11-12 22:23