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あがり症克服のための催眠療法 その5 心理分析的な治療法 3

心理療法的には過去のトラウマを癒すことはもちろん大切ですが、今現在ある、あがり症になりやすくなっているその当人の「あり方(性格)」が変化しなければ本当によくはなりません。

ところが催眠というのは催眠療法家の暗示にリードされてそれに成りきっていく行為ですから、自分を観察する意識は弱まってしまいます。おまけにこの「あり方(性格)」の部分を飛び越えて無意識の世界にアプローチしていくのが催眠なのです。催眠状態が深くなるほどに自我意識も弱まっていきますからよりいっそうそうなってしまいます。ということは催眠療法ではこの部分にアプローチすることがとても困難なのです。

ですから下手をすると催眠から醒めて自分(自我)が戻ってくれば、その人のあり方(性格)も戻ってきてまたあがってしまうことになるわけです。

カウンセリングの方では「自分に向き合う」などと言いますが、カウンセラーが傍に居ることで、クライアント自身が自分を観察する(見守る)意識を保って、この癖にまでなってしまった自分のあり方を見いだしたり再検討することができるようになります。

このような点から心理療法としては、催眠療法だけでは充分とはいえず、カウンセリングなどのような洞察や気づきを促進するような心理技法を必ず併用する必要があります。

一般化した人の心の働きとして考えてみると、催眠状態にあるような、感情移入し没頭する能力と、カウンセリング時のように、そこから少し離れて全体を見通したりするような観察する(見守る)能力の二つがあることが創造性を発揮するための秘訣でもあるのです。この相反する両方の能力をより強く持てば持つほどに創造性を最大限発揮できるわけです。



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# by osaonoda | 2011-08-03 01:30 | あがり症

あがり症克服のための催眠療法 その4 心理分析的な治療法 2

催眠療法では退行催眠といって催眠状態に入って過去にさかのぼり(時には前世まで)原因を捜す手法が一般にも知られています。もちろんあがり症の場合でも個別の心理面接で、子ども時代のトラウマに行き当たることは良くあります。そこで時に催眠を用いて過去にさかのぼってトラウマを探って見るという心理分析的な催眠療法も行ったりするわけです。

けれどその出来事は、実はそれを思い出せば済むというものではありません。それはあくまでも個人をあがり症になりやすくなってしまうような本人の「あり方(性格)」に方向付けた、その一こまの出来事であるに過ぎないのです。そしてあがり症や対人恐怖症を本当に克服するためには、このあがりやすくなってしまったその人のあり方(性格)の部分が変わる必要があるのです。

その意味で過去のトラウマ、原因はたった一つとは限らず、芋ずる式のように大きいものから小さいものまでの幾つもが連なりながらあがり症、対人恐怖症にならざるを得なかった個人のあり方(性格)へと収斂しているのです。

個別の心理面接で心理分析的な治療となる場合、はこの芋ずる式を上から下へ、下から上へと辿っていくことになります。

例えばカウンセリング場面ではクライアントさんの話を受け継いでカウンセラーが「そうなんですか、それはまた随分男らしい考えですねぇ、」などと言うと、クライアントさんは「ええ実は子どもの頃父親に鍛えられまして、、」と子ども時代に父親が厳しく育てたために男らしく強く生きようとして来たことを思い出します。

そして今の自分に戻って、男らしく強く生きねばと他人に自分の弱さを出せない性格になってしまっていたことに気づいたりするわけです。



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# by osaonoda | 2011-08-01 20:03 | あがり症

フォーカシング同好会を開設しました!

フォーカシングの自主グループ勉強会を開催します。

フォーカシングはとてもシンプルですがホントに役立つ心理技法です。私はもっとフォーカシングを会得したくて今阿瀬賀先生にフォーカシングセッションをスカイプライブで定期的に体験中です。他に仲間がほしくていろいろ勉強会を捜してみましたが、ネット上では講義形式のものばかりで、自主グループは見つかりませんでした。

ないなら自分で作ってしまおうと、このフォーカシング同好会を立ち上げました。

フォーカシングの創始者ジェンドリンはChangesという自主的なグループ活動を進めていました。お互いにリスナーとして貢献し合うフォーカシングの束縛のない自主グループはフォーカシング自体の自由で民主的なあり方にとてもマッチしているように思います。

参加資格はフォーカシングを知っている方ならどなたでもOKです。

・ 次回:2012年1月22日(第4日曜日)15時~18時

・ 会場使用料・お茶お菓子代 : ¥1,000.

・ 場所 : 横浜心身健康センター伊勢佐木相談室内

・ 管理人 横浜心身健康センター 野田 長生

# by osaonoda | 2011-07-24 11:27 | フォーカシングについて

図解 心の構造と意識の働き

ホームページの方の「フォーカシング」ページに『心の構造と意識の働き』の図をアップしました。

フォーカシングはかなり古くからある心理技法ですが最近次第に広まって来つつあります。自分でもできるし意外に簡単なのに、かなりの良い変化を感じることができたりして面白い心理技法です。

知的になりすぎた現代人が身体や感情との良い関係を持てるようになるには最適の心理技法でしょう。

# by osaonoda | 2011-07-23 10:15 | フォーカシングについて

催眠スモールセミナーを10月2日に開催します!

しばらくお休みしていた催眠セミナーを久しぶりに開催します。

日時:10月2日(日曜日)13時~18時30分

料金¥8,500.(テキストを含む)

場所:横浜心身健康センター伊勢佐木相談室内

講義

創造力発揮の過程
イメージの働きを再考察・日常との比較
心の逆説性
イメージ開発技法としての催眠
プラス思考の落とし穴
コントロールしようとしないセルフコントロール法
ホメオスタシス・自律性解放・夢

体験学習

軽催眠体験による感情移入訓練
心身の活動への気づき
他者催眠、誘導のコツ
より深いリラクレーション
自己暗示、自律訓練法、イメージトレーニング、フォーカシング

携帯用のホームページにも催眠スモールセミナーへの案内ページがあります。

# by osaonoda | 2011-07-20 18:04